第2期生講義「発達症介入論2」、実習「心理検査実習」が実施されました
2021年07月05日 活動報告
令和3年7月4日(日)10時00分より、発達症介入論2、心理検査実習が対面およびZoomのハイブリッド形式で実施されました。発達症介入論の講義では、京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 作業療法学講座 教授の十一 元三先生より、学校保健で起きやすい混乱の背景というテーマで、学校保健の現状と法改正の流れについて統計データを用いながら、具体的な事例を挙げ、メンタルヘルスの問題の共通理解と一貫性ある組織的対応が重要であることについてご説明頂きました。次いで、滋賀県心の教育相談センター チーフカウンセラーの生天目 聖子先生より、学校現場での問題点について不登校やいじめの現状についてご紹介いただき、スクールカウンセラーとしての活動と介入について仮想事例を交えながらご説明頂きました。児童の心理的な要因や社会的な背景に着目し、実際に起こる行動から理解を深め、自立できる力をつけるには何が必要か考えることが大切であるとご説明頂きました。京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 作業療法学講座 特定講師の義村 さや香先生より、実際のケースについてグループディスカッションを実施して頂きました。症例のアセスメントや必要な支援について様々な立場から意見が出ており、活発な意見交換が行われました。
心理検査実習では、京都大学医学部附属病院 精神科神経科 特定助教の大塚 貞男先生から、記憶を中心とした神経心理学的検査やVineland-IIを用いた行動観察法についての内容や使用方法についてご紹介いただき、結果の見方や解釈およびレポートの記述の手順について詳しくご説明頂きました。次いで、滋賀県心の教育相談センター チーフカウンセラーの生天目 聖子先生より、WAIS-ⅢおよびⅣ、WISC-Ⅳといった知能検査や新版K式発達検査の内容や使用方法についてご紹介いただき、検査結果の解釈の仕方についてご説明頂きました。結果の数値だけでなく、被験者の答え方や所要時間などを含めた行動を見落とさず分析に反映させることの大切さを伝えていただきました。
十一先生、生天目先生、義村先生、大塚先生、有難うございました。