令和2年12月20日(日)第6回講義および第3回実習「発達症介入論1-②、ケース・インタビュー実習、発達症介入論1-③」がオンライン(Zoom)にて行われました。発達症介入論1-②では、社会福祉法人清章福祉会 特別養護老人ホーム清住園 施設長の天野 玉記先生より、ASDのある人のトラウマ心性について、解離症状を呈しやすいことや、認知の変容が起きにくく、感覚的な断面の形をとりやすいという特徴についてご説明頂きました。Eye Movement Desensitization and Reprocessing; EMDRを用いた治療方法について、症例や動画を提示して頂き具体的に治療過程をご紹介して頂きました。次いで、洛和会音羽病院 神経精神科 副部長 崎濱 盛三先生より、ASDのある人に併存しやすい不安や抑うつについて、その症状の特徴や薬物療法を用いた治療法についてご説明頂きました。ケース・インタビュー実習では、ASDと診断された当事者の方にご協力いただき、受講生がインタビューを行うことにより病態や現状を把握する形式で実習を行いました。その後、京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 作業療法学講座 教授の十一 元三先生および特定講師の義村 さや香先生を交えてディスカッションを行いました。受講生が各専門職の特徴を活かして、インタビューを行っており、活発に議論が行われ多職種連携の重要性について改めて考える機会になりました。発達症介入論1-③では、愛知県医療療育総合センター 児童精神科 医長の吉川 徹先生より、発達障害とゲーム・ネット・スマホ依存というテーマで、子どもが使うICTの基礎知識についてご説明頂き、大人が子供の世界に興味を示すことの重要性や、依存を予防するための取り組みおよび依存に対する治療について具体的な例を挙げながら解説して頂きました。
インタビュー実習にご協力いただきました当事者および関係者の皆様、天野先生、崎濱先生、十一先生、義村先生、吉川先生、ありがとうございました。


