ご挨拶

実行委員代表

京都大学大学院医学研究科 人間健康科学系専攻
作業療法学講座 教授
十一 元三
自閉スペクトラム症(ASD)をはじめとする発達症(発達障害)は、現在、医療、教育、子育て、就労、福祉など広範な領域で欠かすことのできないキーワードとなっており、各領域にとって重要な取り組みの対象となっています。
しかしながら、精神保健の基礎知識を有し、発達症の人が抱える問題に精通した専門家はまだ少ないのが現状です。
また、当事者の年齢(ライフステージ)、家族の状況、抱える問題の性質も多種多様なため、多職種を交えた関係者・関係機関との連携を必要とすることが少なくないにも関わらず、そのような視点に立った支援・介入について系統的に学ぶことのできる教育機関はごく僅かにとどまります。

このプログラムでは、本学の半世紀以上にわたるASDへの取り組みを生かし、ASDについての教科書的理解やマニュアル化された介入技法にとどまらず、ASDの人がどのような心身機能の特徴(すなわち精神生理)を有し、自分をとりまく状況をどのように体験しているか(すなわち精神病理)を深く理解した高度専門医療人材の養成を図ります。
本プログラムを通じた人材の輩出が広く我が国のメンタルヘルスの向上につながることを願って関係者一同、取り組んでまいる所存です。